彼は生き残りました。これは、いまの桜島です。錦江湾の浜から、フェリーで十五分。いまも噴煙を上げています。
写真の人物は、生成AIが描いた架空の巡礼者で、実在しません。
この一枚
胸にあるのは、彼を島へ送った一通の電文と、いまの錦江湾の浜の実写です。
つくり手は47storiesJP。鹿児島は梅崎春生の、この電文です。
行き先が、一枚の紙で決まったことはありますか。
辞令でも、合格通知でも、たった数行の紙でも。
敗戦の年の夏。桜島の海軍基地に、本土決戦を待つ暗号兵がいました。
彼のもとに来た紙は、暗号でした。訳したのは、彼自身です。
村上兵曹
桜島ニ転勤ニ付
至急谷山本部ニ
帰投サレ度
島で、彼は待ちます。死ぬ側として。
待ちます。
まだ、待ちます。
八月十五日。
赤と青との濃淡に染められた山肌は、天上の美しさであった。
彼は生き残りました。これは、いまの桜島です。錦江湾の浜から、フェリーで十五分。いまも噴煙を上げています。
写真の人物は、生成AIが描いた架空の巡礼者で、実在しません。
胸にあるのは、彼を島へ送った一通の電文と、いまの錦江湾の浜の実写です。
つくり手は47storiesJP。鹿児島は梅崎春生の、この電文です。