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岡山 / 上田秋成『雨月物語「吉備津の釜」』

Ueda Akinari “Kibitsu no Kama (The Kibitsu Cauldron)” from Ugetsu Monogatari (Tales of Moonlight and Rain)
First published:1776
Location:Kita, Okayama, Okayama, Japan

作家
上田秋成

初出
1776年

裏切りと怨念が、怪異として形を得る因果譚。人の不義が招く報いは、単純な罰ではなく、関係の裂け目にしつこく残る。占いや釜の鳴動といった装置が、不安を具体化しつつ、最後まで説明し切れない余白を残す。恐ろしさの核は幽霊の力より、人間の身勝手さと、情の切断が生む冷たさにある。

岡山市北区 吉備津神社

これまでのひどい仕打ちにたいする報いが、どんなものであるか、思いしらせてあげましょう

英訳

I will show you the retribution you deserve for your past cruelties.

サマリー

引用の概要と背景

この言葉は、物語の後半、主人公・正太郎(しょうたろう)を祟り殺そうとする妻・磯良(いそら)の怨霊が、その恨みの深さと復讐の意志を宣告する戦慄のセリフです。

文脈

放蕩者の正太郎は、貞淑な妻・磯良を騙して財産を持ち逃げし、遊女の袖(そで)と駆け落ちしてしまいます。残された磯良は絶望のあまり病死し、怨霊となります。 その後、正太郎と袖の元に磯良の霊が現れ、袖を取り殺します。正太郎は陰陽師に助けを求め、「42日間、物忌みをして閉じこもれば助かる」と告げられますが、この言葉は、その期間中(あるいは袖をとり殺す際)に、磯良が正太郎に対して「ただでは済まさない」という積年の恨みを突きつけたものです。

解説

「ひどい仕打ち」とは、夫に尽くした自分を裏切り、他の女と逃げた正太郎の非道な行いのすべてを指します。 単に命を奪うだけでなく、恐怖と絶望を味わわせながらなぶり殺しにするという、怨霊の凄まじい執念が込められています。因果応報の理(ことわり)と、愛が深かった分だけ憎悪も深くなる人間の情念の恐ろしさを象徴する言葉であり、この後の結末(42日目の夜明けに起きる凄惨な死)への伏線となっています。

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