
ロケーション
青森県外ヶ浜町
故郷をめぐる紀行であり、自己解体気味の自伝でもある。土地の言葉や人の体温に触れるほど、作者の虚勢と弱さが剥がれ、恩義や負い目が顔を出す。郷里礼賛に寄り切らず、愛着と距離感が同居する語りで、帰郷という行為の甘さと痛さを同時に描く。

ここは、本州の袋小路だ。
英訳
Here is the dead end of Honshu.
サマリー
引用文の概要と背景
この一節は、小説『津軽』の冒頭「巡礼」の章において、太宰が故郷である津軽地方の地理的・精神的な位置づけを説明する際に登場します。
意味
津軽半島は本州の最北端に位置し、その先は海(津軽海峡)で行き止まりになっているため、まるで「袋小路(奥が行き止まりで通り抜けできない路地)」のようだ、と言い表しています。
解説
この言葉は、単に地図上の「北の端」であることを指すだけではありません。 中央(東京)から遠く離れ、文化や文物が最終的に吹き溜まる場所、あるいはそこから先へは進めない閉塞感といった、津軽特有の風土を象徴しています。太宰はこの「袋小路」という言葉に、都会にはない古く濃密な人情が残っているという故郷への愛着と、そこにある種の逃れがたさを感じる複雑な心情の両方を込めています。
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